生まれた年によって干支が決まりますが、早生まれの人の干支事情は少し違うようです。
早生まれで節分前に産まれた人は、前の年の干支になると聞いたことがある人もいるでしょう自分の干支をどう判断すれば良いのか、また、どうして節分が関わってくるのかその理由を調べてみました。
早生まれと干支!節分は関係あるの?
早生まれは1月1日から4月1日の人を示します。
干支は産まれた年に該当するものをそのまま当てはめれば良いと思いがちですが、早生まれの場合、異なるケースが存在します。
節分を迎えるまでの早生まれの人は、前の年の干支になるという説と、そのまま産まれた日の干支を当てはめれば良いという、2通りの考え方があるようです。
どうして干支を決め方に違いが出てくるのか調べてみました。
・干支と旧暦の関係
早生まれの干支の考え方に差異が出てしまうのは、干支が旧暦で定められているためです。
旧暦で干支の変わり目は、立春とされていました。
現在の365日の太陽暦にこの旧暦をあてはめると、1月1日から節分の間は前年の干支という判断になります。
太陽暦で判断する干支と誤差が出るため、2通りの考え方が発生するのです。
旧暦とは明治以前まで使用されていた太陰太陽暦、天保歴とも呼ばれる暦を指します。
これは月の満ち欠けから作られた暦で、新月が1日、満月が15日とされていました。
月は地球を1周するのに約29.5日かかります。
12ヶ月で換算すると旧暦では1年が354日となり、現在の太陽暦の365日より11日不足することになります。
季節と日の流れにズレが生じてしまうため、旧暦では途中でうるう月が作られています。
旧暦で作られた干支は現在の太陽暦にしっかりと当てはまらないため、誤差が生じます。
早生まれの人は旧暦の干支と太陽暦の干支で違うケースが出るため、混乱が起こるのです。
・なぜ節分が境目になるの?
節分というと現在は豆まきのイメージが強いですが、本来は季節の分かれ目を示します。
二十四節気という、太陽を見た時の高さで決められた季節の区切りがあります。
・夏...4月〜6月
・秋...7月〜9月
・冬...10月〜12月
24区分に分かれており、それぞれの季節に名前がつけられています。
その中でも、立春・立夏・立秋・立冬は重要な節気で、それぞれを季節の始まりだとしています。この前日を季節の分かれ目とし、節分と呼ばれているのです。
現在の節分の行事はこの4つの区切りの中でも、立春前に行われているのが分かると思います。
立春は春の始まりです。
節分は立春を迎える前の節目になるため、節分前は干支が前年と同じで変わらないと伝えられてきたのかもしれません。
早生まれの干支の判断は、最終的に個人の意志にまかされます。
法律や国で定めているわけではないので、太陽暦の干支に決めても良いですし、旧暦を選んでもかまいません。
干支を2つ持っているという解釈でも大丈夫です。
干支の決め方を理解した上で、難しく考えず、自分の判断で決めましょう。
早生まれの干支占い!気をつける点は?
占いの中には干支を材料としているものが存在します。
その際、干支を2つ持つ早生まれの人はどのように判断すれば良いのでしょうか。
占いの際はどのような点に注意するべきなのかを見ていきます。
・新年と立春は別のもの!
旧暦と節分の話をすると、新年=立春であると勘違いしやすくなります。
春は1年の始まりであり、干支の切り替わりが立春だという話から、1年の切り替わりだと考える人もいるでしょう。
立春はあくまでも春の始まりであり、旧暦の年明けは1月1日とされています。
その点を肝に銘じて、占いをする際の干支に気をつけて下さい。
・東洋の占いは干支の扱いに注意すること
東洋由来の占いは、古くから占われてきた内容を基に、旧暦にあてはめて行なうものが多いです。
四柱推命などは干支が占いの要素に含まれていますが、立春を新年として占うため、早生まれの中には前の年の干支で占われる人が出てくるはずです。
四柱推命だけでなく、九星気学、易学なども立春を新年として扱っています。
そのため、太陽暦で十二支を判断している人は、普段の干支と違い戸惑うかもしれません。
古代中国では、立春を元旦とし、現在でも伝統行事は旧暦にそって行われています。
東洋から入ってきた占いは、この影響を受けているのかもしれませんね。
干支の考え方は様々のため、占いで自分の干支が違う際には、その理由を把握した上で結果を知り、楽しみながら判断すると良いですよ。
まとめ
日常生活で何気なく使用している干支ですが、旧暦を使用していることから古い歴史を持っていることが分かります。
早生まれの人は、旧暦と太陽暦との関係や、節分前か後かの判断によって、自分の干支が二重になるため混乱するかもしれません。
干支の決定に厳密な規則はないため、干支について理解した上で、柔軟に対応していくことが求められます。