早生まれ、遅生まれというと、家族や友人との間で一度は話題に登ると思います。
誕生日や学年でよく使われる基準ですが、この境目はどこから生まれたのでしょうか。
また、早生まれと遅生まれだと、差ができたり、良し悪しがあるのか気になりますね。
それぞれ調べてみたので、参考にして下さい。
早生まれ遅生まれとは?境目は?
・早生まれと遅生まれの意味
早生まれと遅生まれは、一般的に次のように定義されています。
・早生まれ...1月1日から4月1日の間に生まれた人
・遅生まれ...4月2日から12月31日の間に生まれた人
早生まれの子どもは、遅生まれの人より1年早く小学校へ進学します。
就学する年齢に早く到達するのが早生まれ、遅いのが遅生まれになります。
早生まれの子どもは、数え年7歳で小学校へ通い始めます。
数え年は産まれた時を1歳とし、正月ごとに歳を重ねていく数え方のため、実際の満年齢は6歳になったばかりで入学することになります。
遅生まれでは数え年8歳で小学校に向かうことになります。
入学前に満年齢6歳を迎えており、入学する年には満年齢7歳です。
この小学校へ入学する際の数え年と満年齢の差から、早生まれと遅生まれという呼ばれ方がされるのです。
・早生まれと遅生まれとの境目について
早生まれに4月1日が入っているのはなぜでしょうか。
3月31日ではなく、4月1日が境目になっている理由は、学校教育法と年齢計算に関する法律、そして民法第百四十三条を見るとよく分かります。
・学校教育法
第十七条 保護者は、子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初めから、満十二歳に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校又は特別支援学校の小学部に就学させる義務を負う。(以下省略)
・年齢計算に関する法律
1 年齢は出生の日より之を起算す。
2 民法第百四十三条の規定は年齢の計算に之を準用す。
・民法第百四十三条
期間を定るに週月又は年を以てしたるときは暦に従ひて之を算す。
2週月又は年の始より期間を起算せざるときは其期間は最後の週月又は年に於て其起算日に応当する日の前日を以て満了す。但月又は年を以て期間を定めたる場合に於て最後の月に応当日なきときは其月の末日を以て満期日とす。
そのまま読むと分かりにくい部分がありますが、年齢計算に関する法律と民法第百四十三条の内容をまとめると、人が歳をとるのは誕生日の前日だと記載されています。
つまり、4月1日生まれの人は3月31日で、4月2日生まれの人は4月1日で1つ年を取るのです。
そして学校教育法で注目したいのが「子の満六歳に達した日の翌日以後における最初の学年の初め」という部分です。
学校では4月1から3月31日までが1年とされ、学年の初めは4月1日とされています。
学校教育法を見ると「達した日の翌日以降」とあるので、4月1日地点で満6歳になっているのは4月1日生まれの人までとなり、小学校に入学することができるのです。
そのため、早生まれとして4月1日で区切りができているのです。
このように、聞き慣れている早生まれ、遅生まれという言葉ですが、小学校へ入学する年齢が違うため、呼ばれるようになったことが分かります。
4月1日が早生まれに入るのもちゃんと理由があります。
早生まれと遅生まれの違いを理解した上で、会話の中で使っていきましょう。
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早生まれ遅生まれのメリットは?
早生まれ、遅生まれには良し悪しがあるのでしょうか。
誕生日で子どもの優劣を決めてはいけませんが、つい気になってしまうと思います。
ここからはそれぞれのメリット、デメリットをまとめてみました。
・早生まれのメリット・デメリット
・遅生まれの子と触れ合い、いい刺激をもらえる
・年齢が1歳若い時期が長い
・素直な可愛さがある子が多い
・保育園・幼稚園・小学校入学時に、同学年の子と比較すると成長が遅い
遅生まれと比べてしまうと、年齢が1歳近く違うことになるので、劣って見えてしまう時もあるでしょう。
ですが、遅生まれと比べれば、体力面や発達の差が出るのは自然なことです。
1年あれば、産まれたばかりの赤ちゃんは首が座り離乳食を食べるようになります。早生まれと遅生まれの子どもが同学年になるということは、それくらいの違いが出るのは普通だと言えます。
早生まれの子どもは遅生まれと子と接することで、成長を促す効果があるだけでなく、考え方が遅生まれと比べて幼い傾向にあるため、素直で可愛がられることが多いというメリットがあります。
同学年の子どもと積極的に触れ合うと良いでしょう。
子どもの発達はめざましく、小学校3年生頃には気になる体格差などの違いも気にならなくなってきます。
生まれ月に振り回されず、ありのままの子どもを見つめ、愛情を注ぐことが大切です。
・遅生まれのメリット・デメリット
・成長が早いため、できることが多く自信がつく
・理解力や記憶力が高い子どもが多い
・免許習得や結婚適齢期に早く到達する
・先に誕生日を迎え年を取る
早生まれの子どもより体格、学力など秀でていることが多く、自分は多くのことができるのだと自信を持つ機会が多いようです。
また、早生まれと比べて免許や結婚など、人生の節目となる年齢に一足先に進んでいきます。
年齢制限があるイベントごとの解禁も早いので、少し得した気分になれるでしょう。
ただ、歳を取るのが早いため、気持ちの若々しさを保つ意味では、早生まれが羨ましくなることがあるかもしれません。
人は年齢ではなく中身です。早生まれの人と若さを比べす、年相応の魅力を磨くことで素敵な年の取り方ができますよ。
まとめ
早生まれと遅生まれの区別は、法律に基づく決まりから出されたものだということが分かります。
1歳近く違う年齢の子どもが同学年として扱われるので、成長の差が気になる保護者もいるでしょう。
早生まれ、遅生まれそれぞれに、良し悪しがあります。
年齢の差があるのは自然なことなので、気にしすぎず、おおらかな気持ちで自分の子どもの発育を見守る姿勢が重要です。