社会人として働き始めると、気になるのが残業時間です。
新入社員として働いていると、やむを得ず残業をすることがあるでしょう。
自分の残業時間は長くないのか、試用期間中の残業の扱いはどうなるのか、気になる点は色々あると思います。
残業について調べてみたので、参考にして下さい。
新入社員の残業の平均は?試用期間中の扱いはどうなるの?
新入社員の残業時間の実態はどのようになっているのでしょうか。
残業について考えるためにも、新入社員の残業事情から説明していきたいと思います。
新入社員は、入社して最初の3ヶ月間は残業が少ない人が多いようです。
あっても月10時間ほど。毎日定時という人もいます。
理由としては最初は研修が多かったり、新人ができる業務が少ないため、まずは業務時間内で仕事を覚えてもらおうという考え方が上げられます。
残業は入社して半年くらいから増えてくる人がほとんどです。
企業によっては最初の1年は、研修や教育のため残業をさせない方針を取っているところもあります。
ただし、新入社員でも最初から50時間以上残業させる会社もあるようです。
時間外労働が慢性化している職場だと言えるでしょう。
・残業の発生理由と、残業代について
新入社員の残業は、先輩や上司から具体的に◯時間残って欲しいと言われたり、与えられた仕事が終らず、完成させるため残るケースが多いです。
会社によっては付き合い残業といい、上司や先輩が帰るまで待機する事例もあります。
本来なら業務が済めば退社して問題ないのですが、風習として根付く企業がまだあります。
新入社員は、これらの理由により残業が発生する傾向があります。
ちなみに、新入社員でももちろん残業代はもらえます。
最低賃金の25%の割増賃金を払うことが法律で決められています。
計算式もあります。
(基本給×12)÷(365日-年間休日数)÷(就業時間)×(残業時間)=残業代です。
気になる人は確認して下さい。
初任給の平均は、高校卒業で15万8,300円、大学で20万400円、大学院で22万8300円とされています。
ここから計算をしてみると、1時間あたりの残業代は高校卒業で1,211円、大学は1,534円、大学院で1,747円という結果が出ます。
自分の残業代を知る時の参考になればと思います。
・試用期間中はどのような扱いになるの?
新入社員として配属された際に、試用期間の話が出る人もいるでしょう。
そもそも試用期間とは、本採用する前に、一定期間その人の勤務態度や能力などを見て、正式に採用するか判断するための期間だとされています。
一定の期間とは、一般的に1ヶ月〜6ヶ月の間が多いです。
試用期間中と言っても、労働基準法では正社員と変わりはありません。
契約を交わす前に、記載内容を確認し、試用期間の待遇もチェックしておきましょう。
なお、研修期間は、試用期間と混同しないように注意して下さい。
研修期間は実務を行わない期間だとされています。
電話対応や礼儀作法など、あくまでも仕事の基礎を教わる時間だと考えて下さい。
・試用期間中から残業はあるの?残業代はどうなる?
試用期間中の残業はさせない企業もありますが、正社員の扱いになるため、最近では残業が発生している場合が多いです。
当然、超過で働いた分の賃金をもらう権利が発生します。
労働基準法にもその原則が記載されています。
・会社の定める休日における労働分
・22時~翌朝5時の時間帯の労働分
これらについては、前述した割増賃金を支払う義務があるのです。
試用期間中に残業を求められて不安になるようなら、契約内容を振り返ってみましょう。
心配せずとも、法律で定められているので、きちんともらうことができますよ。
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新入社員は残業をしないって本当?
新入社員にとって残業は、時に悩みのタネとなります。
早く帰りたいのに、そうすることができない人もいると思います。
周りの先輩たちが必死に業務に取り組む中、自分だけ先に退社するのは気が引けるでしょう。
新入社員は残業をどのように捉えているのでしょうか。
公益財団法人、日本生産性本部による、新入社員に対する興味深い調査結果があります。
・残業は多いが、仕事を通して自分のキャリア、専門能力が高められる職場
・残業が少なく、平日でも自分の時間を持て、趣味などに時間が使える職場
この2つの場合、どちらを好むかアンケートを行いました。
回答を見ると、残業が少ない職場を選択した人は70・1%で、おおよそ7割がプライベートの充実を望んでいます。
残業の考え方は、人によってそれぞれです。
残業をしない新入社員に対して、先輩社員の中にはよく思わない人がいるでしょう。
残業をすることで、仕事に対する意欲を見せて欲しいと考えるケースもあるのです。
会社の方針や社風もあるかと思いますが、確実に言えることがひとつあります。
それは、残業が多い人は優良社員ではない、ということです。
残業が多いということは、時間内に仕事が終わらず、効率の悪さを露呈しているのと同じです。残業はタダではありません。
企業から残業代をたくさんもらうことは、人件費がかかる社員であると証明しているようなものです。
企業にとって短期間で効率よく成果を上げる社員の方が、優秀さや信頼度が高いのは当然です。
必要な残業はあるかもしれません。
ですが、無駄な残業はしないと決意し、懸命に仕事に取り組む姿勢が大切でしょう。
・気持ちよく仕事を行い、定時に帰る方法とは?
残業をしたくないために、定時になればとにかく率先して帰ろうとする人がいます。
悪くはありませんが、退社をする態度によってはイメージダウンになることがあります。
新入社員のうちは波風を立てず、上手く社内の和に入る方が、人間関係での苦労は少なくなります。
定時で上る前に確認するべきポイントを紹介していきます。
・目に見える仕事の成果を出そう
定時で帰るために1番無難な方法は、周りに分かるように仕事の結果を出すことです。
周囲の期待を上回る活躍をすれば、仕事がしっかりできている認識になるため、帰っても何も言われません。
重要なのは、自己満足で仕事を判断し、退社しようとしていないか、ということです。
自身では完璧にこなしているつもりでも、客観的に見たらできていないかもしれません。
退社する前に自分の仕事を見直す姿勢が大切です。
・魔法の一言「手伝えることはありませんか?」
残業せずに帰りたいのは新入社員だけではありません。
先輩や上司も同じ気持ちで仕事をしている場合がほとんどです。
帰る前に一言尋ね、特に残業をする必要はないだろうと判断されるなら大丈夫でしょう。
声をかけることで、先輩や上司は自分を気にしてくれていることが分かり、好感触につながります。
仕事の手伝いで予期せぬ残業になったとしても、信頼関係が構築されますし、仕事も覚えられ、手当がつくのです。
これだけメリットがあるのなら、必要な残業だと言えるのではないのでしょうか。
たった一言で、定時に上がる姿勢に差がつきます。
ぜひ積極的に声をかけましょう。
・早く帰宅するための理由を伝えよう
家庭の事情や、やむを得ない都合によりどうしても残業できない日もあるでしょう。
その際は早めに予定を上司に伝えておき、定時で退社したい気持ちをアピールしておきましょう。
また、いい意味で定時で帰るキャラを確立するのも良いでしょう。
あいつならしょうがないと周りに思われるようになれば占めたものです。
上手く先輩や上司に可愛がられるのも大切です。
残業をせずに帰るには、周りの信頼を得ることが何よりも重要です。
退社前の気遣いが、人間関係を良くし、気持ちよく仕事を終らせることができます。
社会人としての気遣いを忘れずに仕事に取り組みましょう。
まとめ
プライベートを充実させたい新入社員が増える中、残業時間の見直しが迫られています。
もちろん残業が必要な場合もあるため、一概に全てが悪いとは言えません。
大切なのは、お互い気持ちよく、効率よく職務を進めていこうとする心配りです。
残業のイメージにとらわれず、その場の雰囲気に合わせて仕事を行なう力を、社会人として身につけておきたいですね。
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